10月18日シンポジウム「事例から検証!NPOが担う指定管理者」
10月18日みやぎNPOプラザ 交流サロンを全面使用し、シンポジウム「事例から検証!NPOが担う指定管理者」が開催されました。
指定管理者制度がスタートし、4年が経ち、宮城県内の公共施設もNPOによって管理・運営されるところが増えてきました。
そこで、NPOが公共施設を運営することで、市民に対しどのようなサービスが提供できるのか、どのような課題があるのかを検証するために、宮城県内で指定管理者を担っているNPO22法人に調査を行うとともに、その中から5団体に事例発表とパネルディスカッションをしてもらいました。
調査発表でNPOが公共施設を運営することで市民に対するサービスの向上はどのようなものがあったのか、また課題はなにかを示しました
続く事例発表でNPO法人5団体に指定管理者となるまでの経緯や、各施設で展開しているNPOらしいサービスを発表していただき、運営していく中での問題点も話していただきました。
パネルディスカッションでは調査の結果と、団体の事例発表で明らかになった問題点を討論してもらいました。話題は人材の確保・育成が中心となり、そのための財源が指定管理料のなかでは足りないといった意見がほとんどでした。
また、公共施設の設置者である行政との関係なども議論し、NPOが指定管理を担うことの現状と問題点をさらに深く、また具体的に明らかにすることができました。
シンポジウム全体で3時間という長丁場だったにも関わらず、登壇者の白熱した受け答えに交流サロンに詰めかけた聴衆も最後まで熱心に聞き入っていたようです。
当日のアンケートでも「今後も定期的な調査をして欲しい」といった意見や「NPOが行う指定管理の実態がわかった」などの評価をいただたことから、シンポジウムを開催した意義は聴衆にも十分伝わったと思います。
指定管理制度は様々な問題を抱えていますが、やはりNPOにとってチャンスとなるものには違いありません。NPOがこの制度とどのように向き合い、市民サービスの向上へと活かしていくか、その試金石となったシンポジウムではないでしょうか。
コーディネーター
大滝精一さん(東北大学大学院経済研究科教授)
事例発表・パネリスト
澁谷郁子さん(NPO法人石巻市やわらぎの会代表理事:石巻市かもめ学園)
上原茂樹さん(NPO法人オープンハート・あったか理事:大崎市感覚ミュージアム)
黒澤学さん(NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター理事:仙台市市民活動サポートセンター)
阿部福次さん(NPO法人多賀城市民スポーツクラブ理事:多賀城市体育施設)
小岩孝子さん(NPO法人FOR YOU にこにこの家代表理事:東四郎丸児童館)