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行政職員のためのNPO理解講座、開催

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新型コロナウイルス感染拡大が止まらず、なかなかリアルな場に集まっての研修会や交流会の実施が難しい状況ですが、みやぎNPOプラザでは、8月5日(水)に「行政職員のためのNPO理解講座」を開催。3密にならないよう十分配慮しながらの講座となりました。

この講座は、県内の市町村NPO担当部署の職員、特に新たに着任された方を対象に、NPOとはどういうものか、NPOと行政との協働はなぜ必要か、意義ある協働にするために気を付けることなどを学ぶものです。

例年は、宮城県庁の大きな会場で実施していましたが、今年は新型コロナの影響で難しく、みやぎNPOプラザの交流サロンを講座会場に仕立てての実施となりました。


望ましい協働とはどのようなものでしょう。
「行政の言うことをよく聞いて、その通りに運営してくれるNPOはないか?」
「行政から仕事をもらうことが大事、NPOのミッションは二の次」
そんなことあるわけないよ、という声が聞こえてきそうですが、行政の下請けになってしまっているNPO、行政の仕事をもらうことがミッションになってしまっているNPOが散見されます。
これでは、全く協働する意味がありません。

講師の大久保朝江さんは、「協働の意義は、市民の共感を巻き起こし参加を募る、そのような「市民参加型」「市民自治型」の事業を創造できること。その事業を通じてNPOが市民の主体性を育み発揮する場となり、これまでの「行政お任せ社会」を「市民が自治する社会に変えていくことができる」」と話します。

そのためには、協働する際に、お互いが目的をしっかり共有することが重要です。また、目的を達成するために、具体的にどのような目標を設定するか、そこに至るまでどう事業を実施していくか、それぞれの役割は何か、といったことを膝詰めで話し合うことが大切です。

また、事業が始まったら終了までまっしぐら…ではなく、途中途中で進捗を確認しあい、またその時点での成果を評価すること、問題が起きているならば具体的な対処方法を検討し実践につなげる必要があります。

そして終了後には、それぞれの立場での成果を見つめ、相互確認する場が欠かせません。

このように丁寧に協働していくには、「信頼関係を築いていくこと」が要です。行政からNPOへの一方的な指示でNPOが下請け的に進めるのではなく、対等な関係のもと、お互いに提案しあいながら進めることが重要です。

「協働は、行政やNPOのために進めるものではありません。市民のために進めるものです。市民に向いて協働が進められているか、常に確認してください。」という講師のことばが印象的でした。

今年度の行政対象の講座は終了しましたが、みやぎNPOプラザでは、年間を通して講座相談会を開催しています。ぜひこれらを活用し、行政職員の皆さんのNPOに対する疑問を解消してもらいたいと思います。