「NPO法人のための決算書作成講座」開催!
今年度のみやぎNPOプラザ会計税務講座のトリとなる、
「NPO法人のための決算書作成講座」を3/9(金)に開催しました。
講座には、NPO法人を設立して間もない団体の担当者など27名が参加。
決算期を迎えるにあたり、決算書作成のスケジュールや書類の構成や
内容、正確に作成するためのポイントなどを学びました。
講師は、会計サポーターとして、県内の延べ100団体以上のNPOを
訪問し作成のアドバイスをしている小野恵子さんです。
NPO法人は、事業年度終了3ヶ月以内に、会計について報告する
資料として、次の資料を所轄庁に提出しなければなりません。
・活動計算書
・貸借対照表
・(注記)
・財産目録
※これ以外に、事業報告書、役員名簿、10名以上の社員名簿も必要です。
ほとんどのNPO法人が、所轄庁に提出する前に総会での承認が必要で、
総会の承認を得るには、その前に理事会の開催も必要です。
さらには監事による監査も受けなければなりません。
…となると、3月末が決算期の場合は、今のうちから総会開催日の目途を
立てて、そこから遡り、それぞれの日程を決めておかねばなりません。
そうなると、決算書類を完成させなければならない時期がはっきりします。
決算書作成には、日々の取引(消耗品を購入や、会費を受領したり等)を
正しく記録(帳簿をつける)しておくことが大前提です。
1年間まとめてやるのは、かえって時間をロスしたり間違いのもと。
お金が動く都度、記録を取るのがベストです。
この日々の記録から、勘定科目ごとに集計し整理をして、前述の決算
書類を作成していきます。
また、注記はぜひ作成してほしい書類です。
注記は、そのNPO法人の会計方針や、固定資産の減価償却方法、
施設の提供等の物的サービスを受けた会計処理、消費税等の会計
処理方法など、活動計算書や貸借対照表の数字だけでは伝えきれない
ことを言葉で補うことで、より丁寧な情報公開ができるようになり、
計算書類の信頼性を高める効果も期待できます。
決算書類を作成したら、正しく作成できているかの確認が必要です。
活動計算書の次期繰越正味財産額と、貸借対照表の正味財産合計額が
合っているか?
貸借対照表の正味財産合計は、前期繰越正味財産と当期正味財産
増減額と一致しているか…?
など、いくつかの確認ポイントがあります。
それらをチェックできるのが、NPO法人会計基準協議会が公開している、
「NPO法人会計基準に準拠した財務諸表作成のために重要な
6つのチェックポイント」のパンフレットです。
ダウンロードできますので、決算書が正しく作成できたかどうかの
確認に、ぜひ活用してください。
http://www.npokaikeikijun.jp/wp-content/uploads/5e817845c3ac3df8402b397e3832a54b.pdf
また、講座を受けても、さて自分の団体の決算書類を作成しようと
なると、わからないことが出てくるものです。
その時には、4/17(火)、5/17(木)に行う、みやぎNPOプラザの
会計税務相談をご利用ください。
公認会計士や税理士が、個別にご相談に応じます。
また、4/18(水)には、NPOのための会計監査講座~プロが伝える、
監査のやり方・受け方~を開催。
監事がすべきこと、受ける側が準備することなど、分かりやすく
解説します。
その他、次年度もNPO運営に役立つ講座や相談会を実施していき
ますので、ぜひご活用ください。