【講座レポート】活動を伝える!NPOのための動画活用講座
■講座レポート
平成26年度 第3回NPOマネジメント講座
活動を伝える!NPOのための動画活用講座
●講師:漆田 義孝 氏(NPO法人メディアージ)
●日時:2014.12.4 14:00~16:30
ソーシャルメディアの普及により、日常的に身近なツールを使用して、気軽に『動画』を見たり、作成したりできるようになりました。今回の講座では、『動画』という手法を活用して、団体の活動を社会に 広くPRする方法を学びました。
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(1)動画活用の基礎知識
人間が情報を得る際に五感の中でもっとも重要なのが「視覚」であると言われています。よくNPOの活動は「わかりづらい」と言われることがありますが、各団体が日頃、どんな想い(ミッション)のもと、どんな活動を行っているかも、映像だと伝えやすいという効果があります。楽しそうな活動であることを発信することで、参加者や協力者を集めることができます。
ただし、動画を作成しても、すぐ、団体のPRに役立つかというとそうではありません。ネット上には既に沢山の動画があふれています。伝えたいターゲットに伝わる方法を考えることが重要です。必勝テクニックのようなものはありませんが、お金をかけなくても、工夫しだいで、多くの人に見てもらえる可能性があります。
(2)動画制作に必要なモノ
【撮影】
ビデオカメラ、デジタルカメラ(30分まで動画が撮影可能)、スマートフォン
三脚(ビデオカメラ向けと写真撮影のためのカメラ向けがあるので、注意)、
外付けマイク、ヘッドフォン、照明 など
【編集】
Windows →ムービー メーカー(無料)、EDIUS、Adobe Premiere など
Mac →iMovie(無料)、Final Cut Pro X、Adobe Premiere など
スマートフォン→FlameBlast、iMovie、Wevideo(無料)、MovieAid(有料) など
【公開】
様々な無料の「動画共有サービス」を活用できます。
・Youtube
動画共有サービスとしては、現在最大大手。
・ニコニコ動画
ネガティブなコメントがつきやすいが、ユーザーの再生率は高い
・Ustream
生放送向け
・Vine
ツイッターの映像サービス
・Facebook
知り合いのタイムライン上では自動的に再生されるのが強み
(3)撮影の基礎
・なるべく地面に水平、建物に垂直に持つことを意識する。
・可能なら三脚を使用する
・実は動画は映像よりも音声がきちんと録れていることが重要。話す人は
マイクに向かって話してもらうなど配慮する。
・撮影中は、ズームイン・ズームアウトを多用しない
・編集の際、どこを使用するかわからなくなるので、長い映像を取りすぎない
・携帯、スマホで撮る時は、横向きで
(4)編集の基礎
・無料の編集ソフトでできることは、撮影した映像で要らない部分を削除し、必要な部分を順番につなげていく。そこに文字(テロップ、タイトル)を重ねたり、別の音声を加えたり、差し替えたりすることもできる。Movie Makerであれば、事前にアカウントを作成しておけば、Youtubeに投稿することもできる。
・音楽(BGM)を使用する場合、市販の曲は著作権があるので、ジャスラックへ申請する必要がある。使用料がかかる。自分で演奏して使用するのは無料。アマチュアの人のオリジナル曲であれば、その人の許可があれば使用できる。無料の音楽サイトを活用する方法もある。
(5)動画を観てもらうコツ
ブログやSNSを活用して、作成した動画をどんどん「共有」「発信」していくことが重 要です。その際、あまり長いものはなかなか見てもらえません。できるだけ短く、もしくは、長いものは数本に分けてシリーズ化した方が見てもらいやすいです。撮影・編集する際に、「物語性」を持たせることが重要です。「撮影秘話」「舞台裏」など普段伝えきれないストーリーに視聴者は惹かれます。
また、「リスト」を作成して管理すると、投稿した動画だけではなく、他の動画も見てくれる可能性が高まります。ブログの「カテゴリー」や「タグ」と同様の働きをします。
あとは、テーマ設定やコンテンツ勝負です。ビジュアル、キャスティングなど理屈抜きに『面白い』ことが重要です。もっとも、それが一番難しく、絶対成功する秘訣はありませんが、団体の活動を多くの人に知ってもらうために、アイディアを出し合って、まずは動画を作ってみましょう!